ヴァンパイア連邦共和国

標茶町(しべちゃちょう)ヴァンパイア協会です。

ロートの配信(13)

※引き継ぎ語り手は、ミサトです。

 

ふと目を覚ますと、昨日まで白かった冷蔵庫が、いつの間にか真っ赤になっていました。

 

幻覚かもしれないと一度目をつぶり、もう一度見ましたがやはり真っ赤でした。

 

(何者かが寝ているあいだに侵入し、冷蔵庫を赤いタイプに取り替えた!?

 

いやちょっと待って、そんな目的の分からない事する人、いるわけない!!

 

認めたくはないけど、やっぱり幻覚としか…)

 

 

 そこまで考えたとき、赤い冷蔵庫がパカっと開き、なかから少女が現れました。

 

「ギャー‼️不審者‼️」

 

思わず絶叫し、全力疾走で玄関を出てドアを閉めました。

 

そこまでしたあと、昨日の出来事を思い出しました。

 

(たしか私、しばらくロート王女とかいうヴァンパイアと暮らす予定だった。

 

そう考えると、さっきの少女がロート王女なのでは?

 

だとしたら相当、失礼な事をしてしまった事になる…。

 

確認する予定だった床文字のメッセージも、寝落ちして見れなかったし…)

 

私は勇気を振り絞り、もう一度ドアを開けました。

 

 

するとそこには、赤いショートヘアに赤い眼球の、12歳くらいの女の子がいました。

 

ゴスロリ風のワンピースを着ています。

 

「えっと、あなたがロート王女ですか?」

 

私が聞くと、女の子はドギマギしながら1枚のカードを私に見せました。

 

『日本語は、まだほとんど分かりません』

 

聞いたことのない外国語で独り言を言うと、さらに別のカードを見せてきました。

 

『はじめまして。私がロート・ハール王女です。しばらく泊めさせていただきます。よろしくお願いします』

 

(…そっか……ドラネさんが言ってた『ロート王女』って、この子のことなのね……)

 

 

数分後。

 

私は自宅に戻り、朝ごはんの準備をしていました。

 

ちょうどご飯が炊けたので、それに納豆をかけ、サバ缶も別のお皿に開けました。

 

ロート王女とかいう謎の少女もいるので、2人分作りました。

 

そこまで出来たとき、はっと気づきました。

 

(そういえば、納豆って苦手な人、多いんだった……)

 

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↑ストーリーとは全く関係ありませんが、疲れたときや身体を動かす前などにオススメのゼリーです。

味も良し👌

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